誰もいなくなった日暮れ間近のビーチで、俺は一人浜辺チェアーの上で仰向けになって空を見上げていた……。プカプカと揺れる水面に浮かぶペットボトル。ビーチにペットボトルなんて、別にあってもなんら不思議ではない。しかしそれが旦那公の目に留まったのは、中に光る何かが入っていることが分かったからだ。手にとって中身を確認すると、キレイなネックレスと三つ折りにされた紙。かすかに残る太陽の残光で、紙に複数の文字が書かれているのが分かった…。切なく物悲しいペットボトルの中の手紙。その手紙は、一人でビーチへ来ていた旦那公の涙を誘う。短編の創作小説です。読んだ方にほんのり感動的な気持ちになってもらえるように工夫して書きました。文字数は約2600字です。